家族で旅行するとなると、それぞれのデータ回線を確保するのにも一苦労ですよね。そんなときにおすすめなのがeSIMです。

この記事では家族旅行でeSIMがなぜ良いのかだけでなく、選び方、設定の方法やトラブルシューティングまでわかりやすく解説していきます。

家族旅行でのeSIMのメリット

家族全員分まとめて事前に準備できる

旅行前に日本でeSIMを購入・設定できるので、現地でバタバタする必要がありません。

小さなお子様がいるご家庭にも安心です。

空港でSIMを買う手間・時間が不要

現地SIMを探す時間が節約でき、空港到着後すぐにインターネットが使えます。タクシー配車アプリやマップもすぐに使えるので安心です。

紛失・破損の心配なし

物理SIMを抜き差ししないので、差し替えミスや紛失のリスクがありません。子どもや年配の方でも扱いやすいというメリットがあります。

複数の回線を使い分けできる

物理SIMとeSIMの併用で日本の番号はそのまま＆現地データはeSIMで使うなど、柔軟に切り替えることが可能です

家族でLINE通話やSMSなどもキープすることができ、帰国後も簡単に元の設定に戻すことができます。

プランも柔軟に選べて経済的

家族全員が同じプランを使う必要はありません。なのでそれぞれの使い方に合わせた容量や日数のプランを選ぶことができます。

これによって無駄になってしまう分の費用が削減できます。

トラブル時も安心

設定や再発行が全てオンラインで完結します。万が一のトラブルにも対応しやすく安心です。

家族全員のデバイスに対応するeSIM選び

対応デバイスの確認方法

設定からeSIM対応状況を確認することができます。

【iPhoneの場合】

1. 設定アプリを開く
2. 「モバイル通信」または「モバイルデータ通信」をタップ
3. 「eSIMを追加」または「モバイル通信プランを追加」が表示されるか確認

この項目が表示されていればeSIM対応のiPhoneとなります。

【Androidの場合】

1. 「設定」アプリを開く
2. 「ネットワークとインターネット」または「接続」へ進む
3. 「SIM」や「モバイルネットワーク」を選択
4. 「eSIMを追加」「モバイルプランを追加」などの表記があるか確認

この表示があればeSIM対応のAndroid端末となります。

非対応デバイスへの対応策

現在普及してきたeSIMですが、比較的古い機種などでは非対応のものがあります。

その場合モバイルWi-Fiをレンタルする、物理SIMカードを利用する、対応端末とテザリング共有するなど様々な方法がございます。

旅行中の主な利用シーン別データ消費量

利用シーン	データ消費量（目安）
Googleマップのナビ使用	約5～10MB / 時間
SNS閲覧（Instagram, X など）	約30～100MB / 時間
SNS投稿（画像付き）	約5～20MB / 投稿
WEB検索・サイト閲覧	約20～50MB / 時間
メッセージアプリ（LINEなど）	約1～5MB / 時間
LINE通話（音声）	約20MB / 時間
LINEビデオ通話	約200MB / 時間
YouTube（低画質 144p〜240p）	約100MB / 時間
YouTube（中画質 480p）	約300〜500MB / 時間
YouTube（高画質 720p〜1080p）	約700MB〜1.5GB / 時間
音楽ストリーミング（Spotify等）	約40〜150MB / 時間
オンラインゲーム（軽めのもの）	約30〜100MB / 時間
ビデオ会議（Zoom、Meetなど）	約500MB〜1GB / 時間
写真・動画のクラウドバックアップ	写真1枚＝約3〜5MB、動画1分＝約60〜100MB

旅行中は地図・SNS・検索がメインになるため、1日あたり200〜500MB前後で収まることが多いです。

YouTube視聴やビデオ通話など高画質コンテンツは大容量消費に注意は必要です。

データ節約モードの活用やオフライン地図のダウンロードもおすすめです。

家族全員のデバイスへのeSIM設定手順

過去にアップしたコラムで紹介していますのでここからご確認ください。

【iPhoneの場合はこちら】

【Androidの場合はこちら】

家族旅行中のデータ通信管理術

データ節約テクニック

オフラインマップのダウンロード

事前に滞在するエリアのマップをダウンロードしておくことで、現地での地図アプリでのデータ消費を削減することができます。

Googleマップでの手順は以下の通りです。

1. Googleマップアプリを開く
2. プロフィール写真(またはイニシャル)をタップ
3. 「オフラインマップ」を選択
4. ダウンロードしたい地域を地図上で指定
5. 「ダウンロード」をタップ

の手順でダウロードが可能です。

写真・動画の自動アップロード設定の調整

自動アップロード設定を調整することで旅行中のデータ通信量の節約やプライバシー保護ができます。

【iPhoneの場合】

1. 設定アプリを開く
2. [自分の名前] ＞ iCloud ＞ 写真をタップ
3. 「iCloud写真」のスイッチをオフにする

iCloudは基本的にWi-Fi接続時のみアップロードされるようになっています。

【Androidの場合】

1. Googleフォトアプリを開く
2. 右上のプロフィールアイコンをタップ

「フォトの設定」＞「バックアップ」をタップ

1. 「バックアップをオンにする」をオフ

Wi-Fi接続時のみアップロードにする方法

1. Googleフォトの設定 ＞ バックアップ
2. 「モバイルデータでの写真・動画のバックアップ」をオフにする

WiFiスポットの効果的な活用法

国内と同じように現地でもフリーWi-Fiを利用することができます。多くの場合、空港、カフェ、レストラン、ホテルなどで利用が可能です。上手く利用することでデータ使用量を節約できる手段のひとつです。

日本のフリーWi-Fiと同様に暗号化されていない場合が多く、セキュリティが弱いのが注意すべき点です。理解したうえで気を付けて利用しましょう。

低データモードの設定方法

【iPhoneの場合】

1. 設定アプリを開く
2. モバイル通信をタップ
3. 使用中の回線（例：主回線、eSIMなど）をタップ
4. 「省データモード」をオンにする

【Androidの場合】

1. 設定アプリを開く
2. 「ネットワークとインターネット」または「接続」をタップ
3. 「データセーバー」を選択
4. 「データセーバーを使用」をオンにする

家族間でのデータシェア方法

テザリングの活用

• 家族のスマホがeSIM非対応なとき
• 通信量が不足しているとき
• 子供用のスマホやタブレットに一時的に通信を共有したいとき

このような場合、解決する手段としてテザリングは有効です。

テザリングの設定方法

【iPhoneの場合】

「設定」＞「インターネット共有」

1. 「ほかの人の接続を許可」をオン
2. 表示されたWi-Fi名とパスワードで他の端末を接続

【Androidの場合】

1. 「設定」 ＞ 「ネットワークとインターネット」 ＞「ホットスポットとテザリング」
2. 「Wi-Fiテザリング」をオン
3. 名前とパスワードを設定 → 他の端末でWi-Fi接続

クラウドサービスの共有設定

Google DriveやiCloud、Dropboxなどで共有設定をし共有したい相手の情報を入力することで、家族でもクラウドサービスを利用してデータ共有が可能になります。

Goole DriveとDropboxはiPhoneでもAndroidでも利用できますので家族間でOSが異なる場合でも共有できます。

トラブルシューティング

eSIMが認識されない場合

• 最新のソフトウェアにアップデートされているか確認する
• ネットワーク設定をリセットする

などの手段が有効です。

データの消費量が激しい場合

設定からデータ使用量の多い順にアプリを表示し、特定することができます。

そこからデータ使用量を抑えたいアプリを選択し、バックグラウンドデータをオフにすることが可能です。

データ消費の節約にもなりますのでお試しください。

旅行先で通信速度が遅い場合

ネットワークモードの切り替え

4Gや5Gなど、ネットワークのモードの設定を変更することで、通信速度が上がったり安定する場合があります。設定から変更してその場所に合ったモードを探し、選択してみてください。

混雑時間帯の回避

やはり使う人が多い時間帯では通信が込み合ってしまい、通信速度が遅くなってしまいます。

朝の通勤時間帯(7時～9時)、昼休み時間帯(12時～13時)、夕方～夜間(18時～23時)の三つの時間帯が速度が低下しやすい時間帯と言われています。

また、駅や空港などの人が密集する場所、都市部のマンションなど多くの人が同時に接続する場所でも速度が低下するといわれています。これらの条件を避けることで通信速度を落とさずに通信ができます。